2024年の出生数が初の70万人割れ 出生率最低1.15

厚生労働省が6月4日、2024年の人口動態統計を発表しました。日本で生まれた日本人の子どもの数は前年比5.7%減の68万6061人で、統計のある1899年以降初めて70万人を割ったとのこと。国の想定より15年早いことになります。

また、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は1.15で、前年(1.20)より0.05ポイント下がり、3年連続で過去最低を記録しました。石破首相の「少子化は静かなる有事」という言葉が頭をよぎります。何とかせねば。。。

テーマ:働き方改革(第1回) 働き方改革の「その後」—制度導入だけで終わっていませんか?

働き方改革という言葉が社会に広まり、数年が経ちました。御社でも、フレックスタイム制やテレワーク制度、有給取得推進、残業時間の管理強化など、何らかの取り組みを導入されたのではないでしょうか。

しかし、最近こうした声をよく耳にします。

「制度は整えたけど、実際には現場がうまく活用していない」
「評価制度が変わっていないから、結局長時間働いた人が評価される」
「テレワークOKにしたのに、誰も使ってくれない」

これはまさに、“制度導入で止まっている”状態です。本当の改革とは、制度を「使いこなす文化」を根づかせること。今回はそのギャップに焦点を当てながら、「制度導入後、何をすべきか?」について考えていきます。

1. なぜ制度は使われなくなるのか?

多くの企業では「制度設計」がゴールになりがちです。しかし、実は制度よりも「制度を使うことへの心理的ハードル」が、現場での定着を妨げていることが多くあります。

たとえば:

  • 使ったら評価が下がるのでは?という不安
  • 周囲が誰も使っていないから、使いづらいという空気
  • 制度が運用に合っていない(現場の実態に合わないルール設計)

こうした“見えない壁”が、制度の実効性を奪っているのです。


2. 働き方改革の「第二ステージ」へ進むには?

制度導入が「第一ステージ」だとすれば、今こそ次の段階である「第二ステージ」に移行するべきタイミングです。第二ステージでは、以下のような観点が重要になります。

運用の見直しと現場ヒアリングの継続

導入した制度がどれだけ使われているか、使いにくさはないか、現場の声を定期的に吸い上げましょう。制度を“現場仕様”に調整する柔軟性が、定着のカギになります。

制度活用のロールモデルをつくる

管理職やキーパーソンが制度を率先して使うことで、「使っていい雰囲気」が広がります。活用して成果を出している人を社内で可視化するのも有効です。

評価制度とセットで見直す

働き方を変えたのに、評価基準が旧来の「長時間労働前提」のままだと、誰も本気で制度を使いません。働き方改革は、人事制度との連動が不可欠です。


3. 改革は「続けるもの」—一過性にしないために

働き方改革とは「一度きりのイベント」ではなく、企業文化を更新していく継続的なプロセスです。経営者や人事が旗を振り続け、現場と対話し続けることで、初めて実を結びます。

ときに立ち止まり、ときに方向修正をしながら、「本当に働きやすい」「成果が出やすい」職場とは何かを問い続けていくことが、組織の持続的な成長につながります。


まとめ

  • 働き方改革は「制度をつくること」ではなく「制度を活かす文化をつくること」
  • 現場の声、評価制度、ロールモデルが定着のカギ
  • 改革は継続的な取り組み。検証→改善→定着のサイクルを意識することが重要

次回は、「テレワーク定着の壁—『出社圧力』の正体と対処法」というテーマで、現場の“なんとなく出社してしまう空気”を打破するヒントをご紹介します。

働き方改革ブログをスタートします

昨年の社労士試験に合格し、現在、事務指定講習の受講中。2月~5月で合計60枚の様式を作成、提出し、前半の通信指導を無事完了しました。7月から始まる後半のeラーニング講習を修了すれば、いよいよ社労士登録可能となります。

そこで、これまで殆ど力を入れてこなかったこのサイトを少しずつアップグレードしようと決めました。第1弾として、定期的にブログで働き方改革に関する情報発信を始めようと思います。

サイト準備中

2025年8月の本格営業開始に向けて準備中です。

働き方改革に関するご相談・お問い合わせについては無料でお受けしております。お気軽にお問い合わせください。